無数の色と質感を持ち、癒される香りもあって、

花でデザインすることが楽しくて

毎日がワクワクしていた若い頃、

まさに世はバブル真っ最中でした。

結婚式は　どんどん派手になり、お色直しの2回3回は普通で、

ブーケも1人2個3個と使うような、

特別な事に使うお金には無頓着になるような　良き時代でした。

仕事でも、プライベートでもブーケを作りまくっていた時代でした。

結婚を機に会社を辞め、子育ての傍ら　季節ごとの講習会や友人知人のブーケを作っていた時代。

3人の子供に取られる時間を工夫して、効率よく家事をするにはどうしたらいいか、と日々考えていました。

そのころ発明学会に入り、新しい商品を考えることに楽しみを見出していました。

生活用品、教育関係の道具、車の安全のための装置など、実用新案を沢山出しました。

しかし企業に持ち込んでも、何も取り上げてもらえません。そういうことは、会社内部でやっております。

と、門前払いでした。

 

子供の1人が結婚することになりブーケを頼まれました。しかし、新郎の母が夜寝ないでブーケ作りをして疲れ切ってしまうわけにはいかないので、アーティフィシャルフラワーのブーケならと引き受けました。お式の間際に生花を交ぜて仕上げたところ　すてきなブーケになったのです。香りもあり、写真のピントが合うところは生花でくるのでとても綺麗でした。しかもお嫁さんの好みに合わせて、ベールの長さやボリウムも加減して仕上げました。

そして、私が前日にゆっくりできたことからも、お花屋さんにとっても素晴らしいシステムだと気づいたのです。

暇な時間にアーティフィシャルフラワーで仕上げ、当日数本を生花に付け替えるだけです。

急に何かあっても、他の人に任すことさえできるのですから。

これを簡単に実現するための器具を作ろうと思ったことは、当然の流れです。沢山の方の協力で商品ができました。

しかし、欲しいという人は出てきません。

「売れない」「広められない」コロナ禍の折、後ろ向きになっていましたが、日本で唯一のシステムなんだから頑張ろう。

今、改めて思い直しているこの頃です。